尿の病気について

血尿(尿潜血)

血尿とは、尿に血(赤血球)が混入した状態を表します。体の中で異常が起こると、そのサインは尿に現れることが非常に多く、このことから尿は体の異常を知らせるセンサー的役割を果たしています。検尿ではさまざまな項目がチェックされますが、このなかでも血、つまり血尿は危険なサインと言えます。血尿は、尿路感染症や尿路結石などの場合が多いですが、時には腎癌、尿管癌、膀胱癌のような命に関わる病気のサインの場合もあります。むろん、問題が無いケースもありますが、一度でも血尿が出たら、医療機関で診察を受けることをお勧めします。

血尿(尿潜血)の検査

まず、検尿や腎膀胱エコーを行い、さらに高齢者は尿細胞診やPSA採血を行います。若年者は血液検査で腎炎の有無を診ます。これらの検査で異常がなく、検尿でも正常範囲の尿中の赤血球ならば様子をみますが、検尿でさらに正常範囲以上の血尿を認めるときはレントゲンによる撮影や膀胱鏡検査や検尿などが必要になります。

血尿(尿潜血)だけが見られたときの疾患
  • 膀胱癌などの尿路癌
  • 腎癌
  • 前立腺癌
  • 腎血管系異常
  • 特発性腎出血
  • 腎炎(IgA腎症)
  • 無症候性血尿

尿蛋白

尿中に蛋白が混じっている状態を表します。一般的には腎臓の疾患が疑われますが、その他の病気が原因の場合もあります。また、生理的蛋白尿と言って、異常ではないこともあります。
◆生理的蛋白尿
歩いたり運動した後などに病気でなくてもでる蛋白尿。
◆病的蛋白尿
腎性蛋白尿(腎炎やネフローゼ症候群など腎臓から出ている蛋白)
その他の蛋白尿(多発性骨髄腫や膀胱炎などの尿路感染などの腎臓以外から出ている蛋白)

尿蛋白の検査

蛋白尿を指摘された場合は、まず早朝尿での再検査が必要です。その後、1日に尿中に出る蛋白量の測定が必要となります。

 

尿蛋白の治療

蛋白尿は初めて見つかった場合、異常のないものも多くみられますが、原因を特定してからそれに見合った治療を行なう必要がありますので、一度専門医に相談され、何回かの尿検査、血液検査、超音波などの検査を受けることをお勧めします。

尿路結石

結石は場所により、腎臓結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石に区別され、一般に腎臓結石では痛みはありません。しかし、結石が尿管につまると、腎臓でつくられた尿が膀胱へ流れることができなくなり、腎臓は水腎症といってダム状態となるため、腎臓の内圧が急激に上昇し、背中の痛みが出現します。また結石と尿管がこすれるため、側腹部から下腹部にかけての疝痛、および血尿も多く認めます。さらに吐き気、嘔吐といった消化器症状も多く伴います。

尿路結石の検査

尿検査、超音波検査、レントゲン検査などを行います。

 

尿路結石の治療法

一般的に10ミリ以下のサイズの結石は約8割が自然排泄されます。 この場合は水分を多く摂取し、結石排出薬を服用し、排石を促します。 しかし結石が10ミリ以上であったり、10ミリ以下であっても排石しにくく、疼痛が続き日常生活に支障をきたしたり、水腎症が長期化し腎機能が悪化する可能性がある場合、ESWL(体外衝撃波)により結石を破砕するのが、最良と思われます。

腹圧性尿失禁

咳やくしゃみをした時や、急に立ち上がった時など不意に腹圧がかかった場合に漏れるタイプの失禁です。骨盤の底で膀胱や子宮、直腸を支えている筋肉(骨盤底筋)が出産、加齢、肥満などで緩んでしまい、収縮する力が弱くなることで尿が漏れてしまいます。骨盤臓器脱(膀胱、子宮、直腸などが膣内に落ち込んでしまう)を合併していることがあります。

腹圧性尿失禁の検査

鎖使用尿道膀胱造影により膀胱底の下降、後尿道膀胱角の開大によりその程度を判断します。

 

腹圧性尿失禁の治療法

手術療法・薬物療法・骨盤底筋体操があります。骨盤底筋体操とは、いろんな体位で肛門と膣を締めたり緩めたりすることを繰り返し行う体操です。

膀胱炎

特に女性に多い病気です。排尿時に尿道の奥がしみるように痛く、トイレの後でも尿が残ったようでスッキリしません。だから何回もトイレに通うことになります。時には血尿がでて本人はビックリします。一般的には発熱はありません。急激に起こり治療により速やかに軽快する急性膀胱炎と治療に抵抗する慢性膀胱炎があります。頻回に膀胱炎を繰り返す場合、原因が隠れている場合がありますので泌尿器科専門医への受診をオススメします。

膀胱炎の検査

尿検査が大切です。病原菌の確定や、腎・膀胱などのレントゲン検査を必要とする場合もあります。

 

膀胱炎の治療法

抗生物質や抗菌剤の飲み薬を使用します。または点滴や注射をする場合もあります。さらに消炎鎮痛剤や漢方薬を服用する事もあります。

過活動膀胱

過活動膀胱は「急に我慢できないような尿意が起こる」「トイレが近い」「急にトイレに行きたくなり、我慢ができず尿が漏れてしまうことがある」などの症状を示す病気です。最近の調査で、とても多くの方がこの病気で悩んでいらっしゃることがわかりました。◆急に尿意をもよおし、漏れそうで我慢できない(尿意切迫感)
◆トイレが近い(頻尿)、夜中に何度もトイレに起きる(夜間頻尿)
人がトイレへ行く回数は、日中で5~7回、寝ている間は0回が正常と言われています。日中8回以上トイレに行き、夜間も1回以上おしっこのために起きるようなら、それは頻尿(夜間頻尿)と言えます。
◆急に尿をしたくなり、トイレまで我慢できずに漏れてしまうことがある(切迫性尿失禁(尿漏れ)
尿意切迫感だけでなく、場合によってはトイレまで我慢できずに尿が漏れてしまうこともあります。

過活動膀胱の検査

尿検査や血液検査、腹部エコー検査などを行ないます。もう少し詳しく調べる検査で膀胱内圧測定、尿流量測定(ウロフロメトリー)、パッドテスト、ストレステスト、膀胱尿道鏡検査、X線検査(尿路造影)などがあります。

 

過活動膀胱の治療法

薬による治療

過活動膀胱の治療は、まず薬物療法を行うのが一般的です。また、薬物療法は症状を軽減させる対症療法です。

行動療法

「膀胱訓練」、「骨盤底筋体操」などで、機能の弱まった膀胱や骨盤底筋を鍛えることによって、尿トラブルの症状を軽くすることができます。

電気刺激治療

電気や磁気で刺激を与えて、骨盤底筋の収縮力を強化したり、膀胱や尿道の神経のはたらきを調整する治療です。過活動膀胱だけでなく、腹圧性尿失禁にも効果があると言われています。

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